【豊富な例文付!共通テストの英文法】仮定法過去と仮定法過去完了

仮定法は可能性や現実に反する仮定などを表現する文法です。とは言っても、はじめはなかなかピンと来ないと思います。下の実例を見ながら理解していきましょう。

仮定法には仮定法過去、仮定法過去完了の二通りがあります。まずは、これらが基本となります。

仮定法過去

You are going to give a talk on a person you would like to have interviewed if they were still alive.
(あなたは、もし生きていたらインタビューしてみたい人物について講演することになっています。)〔共通テスト〕

If 主語動詞の過去形 ・・・, 主語would 動詞の原形 ・・・
(もし~なら、・・・するのに)

ただし、be動詞の場合はすべてwereにします(会話表現としてwasの方が一般的)。また、wouldはcouldやmightになることもあります。

If I were you, I would not do such a thing.
(もし、わたしがあなたなら、そんなことはしないだろう。)

仮定法過去は、名前は過去でも、現在の事実に反する仮定を表します。

そして、これとは別に直接法のifというものもあります。直接法はみなさんが中学校で習った普通のifのことです。

直接法と仮定法を並べてみると、その違いがよく分かります。

If I am free, I will go shopping.
(もし暇ならば、買い物に行きます。)⇒直接法

これは中学校で習った普通のifの文です。この場合、話し手は、自分が暇になる可能性が十分にあると考えています。

If I were free, I would go shopping.
(もし暇ならば、買い物に行くのに。)⇒仮定法

この場合、話し手は何かほかの事で忙しく、時間の余裕がありません。したがって、実際には買い物には行けません

このように仮定法の表現というのは、「実際はそうじゃないけど、もしこうだったら~するのに」ということを言いたいときに用いられます。

上の例では、「暇ではないので、買い物に行けない」、というのが事実です。仮定法の表現には、その人が言っていることと反対の事実があることを意識すると理解しやすくなるでしょう。

違いがよく分かりませんが。
例えば、「今日部活休みなら、髪切りに行くのに。」みたいなヤツが仮定法
それ、よく言ってる。
これって、その人が「髪切りに行けない」って言ってるワケじゃないんだけど、聞いてる方は「あー、行けないんだな。」ってのが言い回しで分かるじゃない?
分かりますね。
そういうヤツ。実際は逆ってのが仮定法。

例文

1. If I knew about the party, I would tell you.
(もしパーティーについて知っているなら、君に伝えるのに。)

2. She would pass the exam if she studied consistently.
(もっと頻繁に勉強していれば、試験に合格するのに。)

3. If they practiced more, they would play better.
(もっと練習すれば、もっとうまく演奏するのに。)

4. If he understood the assignment, he could contribute more.
(課題を理解していれば、もっと貢献できるのに。)

5. If she knew the answer, she would respond.
(答えを知っていれば、返答できるのに。)

6. If she known the way, she wouldn’t get lost in the city. (道を知っていれば、街で迷わないだろうに。)

7. If she knew his address, she could send him an invitation.
(彼の住所を知っていれば、彼に招待状を送ることができるのに。)

8. If the weather were nicer, we could go for a picnic.
(天気が良ければ、ピクニックに行けるのに。)

9. If I knew his birthday, I would bring a gift. (誕生日を知っていれば、プレゼントを持っていくのに。)

10. If he finished his chores earlier, he might join us for the movie.
(もっと早く家事が終われば、映画に一緒に行けるだろうに。)

仮定法過去完了

If I had stayed in the countryside, however, I would have seen a different side of life in Britain.
(しかし、もし田舎に留まっていたら、イギリスの生活の別の側面が見えただろう。)〔共通テスト〕

If 主語had 過去分詞 ・・・, 主語+would have 過去分詞 ・・・
(もし~だったら、・・・したのに)

仮定法過去完了は過去の事実に反する仮定になります。

例を見てみましょう。

If I had been free, I would have gone shopping.
(もし暇だったら、買い物に行ったのに。)

この場合も同様に、「実際には暇ではなかったので、買い物に行かなかった」という反対の事実が存在しています。

例文

1. If I had studied more, I would have passed the test.
(もっと勉強していれば、テストに合格していただろうに。)

2. She would have baked a cake if she had known it was your birthday.
(あなたの誕生日だと知っていれば、ケーキを焼いていただろうに。)

3. If they had arrived on time, they would have seen the opening ceremony.
(時間通りに着いていれば、開会式を見ていただろうに。)

4. If he had saved money, he could have bought a new phone.
(お金を貯めていれば、新しい携帯を買うことができただろうに。)

5. If we had taken the earlier train, we might have reached the destination earlier.
(もっと早い電車に乗っていれば、もっと早く目的地に着いたかもしれないのに。)

6. If she had known the address, she would have sent the invitation.
(住所を知っていれば、招待状を送っただろうに。)

7. If they had practiced more, their performance might have been more impressive.
(もっと練習していれば、パフォーマンスはもっと印象的だっただろうに。)

8. If he had listened to the advice, he might have avoided the mistake.
(アドバイスを聞いていれば、ミスを避けることができたかもしれないのに。)

9. If she had double-checked the document, she wouldn’t have missed the error.
(文書をもう一度チェックしていれば、エラーを見逃すことはなかっただろうに。)

10. If they had attended the seminar, they could have gained valuable knowledge.
(セミナーに出席していれば、貴重な知識を得ることができたかもしれないのに。)