p を負の実数とする。座標空間に原点 O と 3 点 A (−1,2,0),B (2,−2,1),P (p,−1,2) があり,3 点 O,A,B が定める平面を α とする。また,点 P から平面 α に垂線を下ろし,α との交点を Q とする。(北海道大2019)
(1) 点 Q の座標を p を用いて表せ。
(2) 点 Q が △OAB の周または内部にあるような p の範囲を求めよ。
平面に垂線をおろす
(1) から始めます。
平面に垂線を下ろす問題は,やり方が決まっています。
① 平面上の点 Q を OQ=sOA+tOB のように s,t を用いて表す。
② 直線 PQ と 直線 OA が垂直であることから内積 = 0 の式を作る。
③ 同様に直線 PQ と直線 OB で,内積 = 0 の式を作る。
方針は決まったので,式を作っていきましょう。
OQ=sOA+tOB
=s(−1,2,0)+t(2,−2,1)
また,OQ=(x,y,z) とすると
(x,y,z)=s(−1,2,0)+t(2,−1,1)
x=−s+2t
y=2s−2t
z=t
となる。
ここで,成分表示のときの内積の公式を思い出しましょう。
PQ=OQ−OP より
PQ=(−s+2t−p,2s−2t+1,t−2)
PQ⋅OA=0 より
−(−s+2t−p)+2(2s−2t+1)+0⋅(t−2)=0
s−2t+p+4s−4t+2=0
6t−5s=p+2 ・・・①
PQ⋅OB=0 より
2(−s+2t−p)−2(2s−2t+1)+t−2=0
−2s+4t−2p−4s+4t−2+t−2=0
9t−6s=2p+4 ・・・②
式を連立して
①×3 – ②×2
18t−15s=3p+6
18t−12s=4p+8
より
−3s=−p−2
3s=p+2
s=3p+2
①に代入して
6t−5⋅3p+2=p+2
18t−5p−10=3p+6
18t=8p+16
t=94(p+2)
x,y,z にそれぞれ代入すると
x=−3p+2+2⋅94(p+2)
=9−3p−6+8p+16
=95(p+2)
y=2⋅3p+2−2⋅94(p+2)
=96p+12−8p−16
=−92(p+2)
z=94(p+2)
したがって,点 Q の座標は
(95(p+2),−92(p+2),94(p+2))
平面の内部にある点を求める
(2)に進みます。
点 Q が △OAB の周または内部にあるとき
s+t≦ 1
s≧0,t≧0
が成り立ちます。
直線 AB 上の点なら
s+t=1 が成り立つんだった。それが 1 より小さくなるとベクトルが O からスタートして,直線 AB の手前のところでゴールするイメージ。
s や
t がマイナスになると,O からスタートして直線 AB と逆方向に行ったりとか,いずれにしろ三角形の外側に行ってしまう。
s+t≦1 より
3p+2+94(p+2)≦1
3p+6+4p+8≦9
7p≦−5
p≦−75
また,s≧0 より
3p+2
t≧0 より
95(p+2)≧0
p≧−2
以上より,−2≦ p≦−75 (答え)
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