三角形 OAB において,辺 AB を 2:1 に内分する点を D とし,直線 OA に関して点 D と対称な点を E とする。
OA=a,OB=b とし,∣a∣=4,a⋅b=6 を満たすとする。(北海道大2021)
(1) 点 B から直線 OA に下した垂線と直線 OA との交点を F とする。OF を a を用いて表せ。
(2) OE を a,b を用いて表せ。
(3) 三角形 BDE の面積が 95 になるとき,∣b∣ の値を求めよ。
三角比の性質を用いて OF を求める
(1)から進めます。
∠BOF=θ として,三角比を用いると
OBOF=cosθ
と表すことができます。これを変形して
OF=OBcosθ
=∣b∣cosθ ・・・①
cosθ が出てくることから,内積の公式を使うとうまくいきそうです。
a⋅b=∣a∣∣b∣cosθ より
=4∣b∣cosθ=6
∣b∣cosθ=23
①に代入して
OF=23
k を実数として
OF=23=k∣a∣
とすると
23=k⋅4
k=83
したがって OF=83a (答え)
中点を利用する
(2)に進みます。
点 E は,直線 OA に関して点 D と対称な点であることから,とりあえず OD を求めてみましょう。
点 D は辺 AB を 2:1 に内分する点だから
OD=3a+2b
=31a+32b
次に,辺 DE の中点を M とおくと
OM=2OD+OE ・・・②
となります。ここから,OM が分かれば,OE が求められそうです。
BF // DM だから,△ADM∽△ABF です。よって,AM : FM = 2 : 1 となります。
OF=23 より
AF=4−23=25
FM=25⋅31=65
よって
OM=23+65
=69+5=614
OM:OA=614:4
=7:12
OM=127a
②を変形して
OM=2OD+OE
2OM=OD+OE
OE=2OM−OD
=2⋅127a−31a−32b
=65a−32b ・・・(答え)
辺の比を用いて三角形の面積を求める
(3)に進みます。
△BDF の面積を求めるには,DE を底辺,FM を高さとして考えれば良さそうです。
DE=OE−OD より
=65a−32b−31a−32b
=21a−34b
∣DE∣2=(21a−34b)2
=41∣a∣2−34a⋅b+916∣b∣2
41⋅42−34⋅6+916∣b∣2
=916∣b∣2−4
∣DE∣=916∣b∣2−4
また
FM=OM−OF より
=127a−83a
=245a
∣FM∣=245⋅4=65
△BDF の面積が 95 になることから
S=21⋅65916∣b∣2−4=95
916∣b∣2−4=34
916∣b∣2−4=916
916∣b∣2=952
∣b∣2=413
∣b∣=213 (答え)
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