【スマホで読む・わかりやすい】センター数学IIB2012本試【解説・正解・問題】

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第3問

$\{a_n\}$ を $a_2=-\cfrac{7}{3}$,$a_5=-\cfrac{25}{3}$ である等差数列とし,自然数 $n$ に対して,$\displaystyle Sn=\sum_{k=1}^n a_k$ とおく。
$a_1=\cfrac{\boxed{\text{ アイ }}}{\boxed{\text{ ウ }}}$ であり,$\{a_n\}$ の公差は $\boxed{\text{ エオ }}$ である。したがって
$a_n=\boxed{\text{ カキ }}n+\cfrac{\boxed{\text{ ク }}}{\boxed{\text{ ケ }}}$ $(n=1,2,3,\cdots)$
$S_n=\boxed{\text{ コ }}n^2+\cfrac{\boxed{\text{ サ }}}{\boxed{\text{ シ }}}n$ $(n=1,2,3,\cdots)$
である。
次に数列 $\{b_n\}$ は
$\displaystyle \sum_{k=1}^n b_k=\cfrac{4}{3}b_n+S_n$ $(n=1,2,3,\cdots)$…①
を満たすとする。数列 $\{b_n\}$ の一般項を求めよう。① から,$b_1=\boxed{\text{ ス }}$ である。さらに,$\displaystyle \sum_{k=1}^{n+1} b_k=\sum_{k=1}^n b_k+b_{n+1}$ に注意して,① を利用すると
$b_{n+1}=\boxed{\text{ セ }}b_n+\boxed{\text{ ソ }}n+\boxed{\text{ タ }}$ $(n=1,2,3,\cdots)$
が成り立ち,この等式は
$b_{n+1}+\boxed{\text{ チ }}(n+1)+\boxed{\text{ ツ }}$
$=\boxed{\text{ セ }}(b_n+\boxed{\text{ チ }}n+\boxed{\text{ ツ }})$ $(n=1,2,3,\cdots)$
と変形できる。ここで
$c_n=b_n+\boxed{\text{ チ }}n+\boxed{\text{ ツ }}$ $(n=1,2,3,\cdots)$…②
とおくと,$\{c_n\}$ は,$c_1=\boxed{\text{ テ }}$,公比が$\boxed{\text{ ト }}$ の等比数列であるから,② により
$b_n=\boxed{\text{ ナ }}^{\boxed{\text{ ニ }}}-\boxed{\text{ ヌ }}n-\boxed{\text{ ネ }}$ $(n=1,2,3,\cdots)$
である。ただし,$\boxed{\text{ ニ }}$ については,当てはまるものを,次の⓪~④のうちから一つ選べ。

⓪ $n-2$ ① $n-1$ ② $n$ ③ $n+1$ ④ $n+2$

正解と解説

$\cfrac{\text{アイ}}{\text{ウ}}$ $\cfrac{-1}{3}$

エオ $-2$

カキ,$\cfrac{\text{ク}}{\text{ケ}}$ $-2,\cfrac{5}{3}$

コ,$\cfrac{\text{サ}}{\text{シ}}$ $-,\cfrac{2}{3}$

ス 1

セ 4

ソ,タ $6,1$

チ 2

ツ 1

テ 4

ト 4

ナ,ニ,ヌ,ネ $4,2,2,1$

$\{a_n\}$ の一般項を求める。等差数列の公式を用いて
$a_n=a_1+(n-1)d$ とおくと
$a_2=a_1+d=-\cfrac{7}{3}$
$a_5=a_1+4d=-\cfrac{25}{3}$
2 つの式を連立して
$3d=-\cfrac{25}{3}+\cfrac{7}{3}=-6$
$d=-2$
これを上の式に代入して
$a_1-2=-\cfrac{7}{3}$
$a_1=-\cfrac{1}{3}$
したがって
$a_n=-\cfrac{1}{3}+(n-1)(-2)$
$=-2n+\cfrac{5}{3}$
$S_n$ を求める。
$\displaystyle S_n=\sum_{k=1}^n a_k$
$\displaystyle S_n=\sum_{k=1}^n -2k+\cfrac{5}{3}$
$=-2\cdot\cfrac{1}{2}n(n+1)+\cfrac{5}{3}n$
$=-n^2+\cfrac{2}{3}n$
次に,数列 $\{b_n\}$ の一般項を求める。
$\displaystyle\sum_{k=1}^n b_k=\cfrac{4}{3}\space b_n+S_n$
初項を求めるため $n=1$ とすると
$\displaystyle\sum_{k=1}^1 b_k=\cfrac{4}{3}\space b_1+S_1$
ここで $\displaystyle\sum_{k=1}^1 b_k$ は $b_1$ と同じである。また,$S_1=-1^2+\cfrac{2}{3}\cdot 1=-\cfrac{1}{3}$ だから
$b_1=\cfrac{4}{3}\space b_1-\cfrac{1}{3}$
$-\cfrac{1}{3}\space b_1=-\cfrac{1}{3}$
$b_1=1$
次に,$b_{n+1}$ を求める。
$\displaystyle\sum_{k=1}^{n+1} b_k=\sum_{k=1}^n b_k+b_{n+1}$ を移項して
$\displaystyle b_{n+1}=\sum_{k=1}^{n+1} bk-\sum_{k+1}^n bk$
$b_{n+1}=\cfrac{4}{3}\space b_{n+1}+S_{n+1}-\cfrac{4}{3}\space b_n-S_n$
$\cfrac{4}{3}\space b_{n+1}$ を左辺に移項して上で求めた $S_n$ の式を代入すると
$-\cfrac{1}{3}\space b_{n+1}=-\cfrac{4}{3}\space b_n-(n+1)^2+\cfrac{2}{3}(n+1)+n^2-\cfrac{2}{3}n$
$b_{n+1}=4b_n+3(n+1)^2-2(n+1)+3n^2+2n$
$=4b_n+6n+1$
次に,この等式を変形していく。左辺と右辺で $\boxed{\text{ チ }}$ と $\boxed{\text{ ツ }}$ に共通の値が入ることに注意して $\boxed{\text{ チ }}$ を $s$,$\boxed{\text{ ツ }}$ を $t$ とおくと
$b_{n+1}+s(n+1)+t=4(b_n+sn+t)$
$b_{n+1}+sn+s+t=4b_n+4sn+4t$
となる。これを漸化式の形にすると
$b_{n+1}=4b_n+3sn-s-3t$
これと上で求めた $b_{n+1}=4b_n+6n+1$ を比べると
$3s=6$ より $s=2$
$-s+3t=1$ より $-2+3t=1$ となり $t=1$
したがって
$b_{n+1}+2(n+1)+1=4(b_n+2n+1)$
ここで
$c_n=b_n+2n+1$
とおくと上の式は
$c_{n+1}=4c_n$
となり,$c_1$ を求めると
$c_1=b_1+2\cdot1+1=4$
ここから $c_n$ は初項 $4$,公比 $4$ の等比数列であるから,一般項を求めると
$c_n=4(4)^{n-1}=4^n$
$b_n+2n+1=4^n$
$b_n=4^n-2n-1$

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