ミレニアム世代に適応できる起業家になるためのヒント

今勤めている会社を辞めて起業したいと考えたとき,実際に会社を辞める前にどんな準備をすべきでしょうか。また起業を立ち上げたあと,どのようにして経営を安定させ,成功するチームを導くことができるでしょうか。今回は実際に起業した人々からいくつかのアドバイスを見てみましょう。

会社を辞める前に自分自身をブランド化させる

ロビー・アベドは,毎月の生活費を見直すことから始めるべきだと述べています。

多くの専門家は会社を辞める前に少なくとも半年分の生活費を貯めておく必要があると言います。養うべき家族がいるならもう少し余裕を持つべきでしょう。大切なことは家計の流れを細かく把握しておくことです。家賃や住宅ローン,保険料などの固定費を知っておくことはもちろん,外食で月にいくら使っているかなど,実際に計算してみると思いのほか多くのお金を使っていることに気づくでしょう。不要な支出をカットして生活費をスリムなものにしておくことは,会社を辞める前に行うべきことです。
 
もう一つ大切なことは,会社で働いている間に自分自身のブランドを構築ことです。ソーシャルメディアを使って潜在的な顧客やあなたの話に耳を傾けてくれるオーディエンスを手に入れることです。

賭けに打って出る前に成功を実証する

ケニー・クラインは,仕事を辞める前に新しいビジネスが会社の給与の60%を超えてから会社を辞めるべきであると言います。また,製品やサービスに実際に需要があるという証拠を得ること,証明されていないアイデアに過度にコミットしないことが大切です。サイコロを投げてから結果を確認する方法は賢いやり方ではありません。また,ビジネスを立ち上げてから初めの数か月に必要な出費を把握しておくことが大切です。金融サービスプラットフォームのKabbageによる2019年の世論調査によると,新規ビジネスの58%は25,000ドル未満でスタートし,アメリカ国勢調査局のデータによる,会社の立ち上げ・買収費用の中央値は25,000ドル(およそ280万円)となっています。

その他にもクライン氏は中小企業は収益の大部分を単一の製品や一つの大きなクライアントに頼ることが多く,大きなリスクを抱えていると言います。収益源を多様化すること,毎月一定の収入を得るためのサブスクリプションモデルは重要です。新規事業では他社が行っていないニッチである需要を見つけることが重要ですが,場合によっては製品のマーケティングを別のニッチにシフトすることも考えるとよいでしょう。

新しい世代に対応できるコミュニケーション能力を持つ

デビッド・キャンセルは,起業を成功させるためにはオープンで正直なコミュニケーションが最良のルートであると言います。

褒められるべきところは褒める。イヤなヤツにならない。家族や友人にように接する,感謝の気持ちを持つ,他の人が経験していることは自分には分からないことを認識する,忍耐力を持つ,相手を助ける,オープンである,笑顔,他人を気にせず自分の仕事に集中する,努力は報われる,相手を知った上で判断する,くだらない話はしない。

ミレニアム世代を受け入れるビジネスを構築したいなら,キャンセル氏のアドバイスは耳に入れておくべきでしょう。