アメリカ人の買い物時間は減少傾向に この15年で10%以上

アメリカでの調査によると、人々が買い物に費やす時間は近年、減少傾向にあるようです。その背景には人々の消費行動が様々な要因によって変化していることがあります。

”アメリカ国勢調査によって集められたデータによると、アメリカの15歳以上の平均的な人は、2018年に消費財の購入に毎月約10時間を費やしており、2003年の約12時間から下がっている。これには店頭や電話、またはインターネットでの買い物に費やした時間が含まれている。アメリカの国勢調査がアメリカ人の時間使用調査を行い始めた年である2003年以降、買い物行動に関する比較可能なデータが入手可能になり、調査では、アメリカ人がある一日においてどのように時間を使っているかについて調べている。”

アメリカで買い物時間が減少した原因

アメリカで買い物時間が減少した原因として考えられるのはオンラインショッピングの普及です。調査が始まった2003年にアメリカの小売におけるオンラインショッピングのシェアは2パーセントに満たないほどでしたが、2019年には10パーセントにまで成長しました。オンラインショッピングでは必要な商品を選ぶまでの時間が短縮されるため買い物時間の減少につながったと考えられます。

アメリカでは大型ショッピングセンターが普及し、一か所で買い物をすませる消費者が増えた。

もう一つの原因はショッピングセンターです。ショッピングセンターでは一度で買い物を済ませることができるため、買い物客はいくつもの店舗を移動する必要がなくなり時間が短縮されます。調査期間においてアメリカではウォルマートやコストコに代表されるショッピングセンターが急激に店舗数を増やしており、そうしたショッピングセンターでの買い物が増えるに伴って買い物時間が減少したと考えられます。