【スマホで読む・わかりやすい】共通テスト数学IA2021第2日程【解説・正解・問題】

1 2 3 4 5

第2問 正解

アイウ 400 エオカ,キ 560,7
クケコ 280 サシスセ 8400
ソタチ 250 ツ 5 テ 3
トナニ 240 ヌ,ネ 3,0
ノ 6 ハ 3

〔1〕(1)

$y=ax+b$ として

1 皿あたりの価格が 50 円上がると売り上げ数が 50 皿減ることから,直線の傾きは

$a=\cfrac{-50}{50}=-1$

よって $y=-x+b$ として

表より,$(x,y)=(200,200)$ を代入すると

$200=-200+b$
$b=400$

したがって,売り上げ数は

$400-x$ ・・・・・・①

を表される。

・・・アイウ

〔1〕(2)

売り上げ金額は(1皿あたりの価格)×(売り上げ数)だから

$x\times(400-x)$

また,材料費は,160×(売り上げ数)だから

$160\times(400-x)$

と表される。

利益は売り上げ金額から,材料費と賃貸料を引いたものだから

$y=x(400-x)-160(400-x)-6000$
$=400x-x^2-64000+160x-6000$
$=-x^2+560x-70000$
$=-x^2+560x-7\times10000$ ・・・・・・②

・・・エオカ,キ

〔1〕(3)

②を平方完成して

$y=-(x^2-560x)-70000$
$=-(x-280)^2+78400-70000$
$=-(x-280)^2+8400$

これは上に凸のグラフだから,$x=280$ のときに,最大値 8400 をとる。

したがって,利益が最大になるのは 1 皿あたりの価格が 280 円のときであり,そのときの利益は 8400 円である。

・・・クケコ,サシスセ

〔1〕(4)

$y=7500$ として,②に代入すると

$7500=-x^2+560x-70000$
$x^2-560x+77500=0$
$x=280\pm\sqrt{280^2-77500}$
$=280\pm\sqrt{78400-77500}$
$=280\pm\sqrt{900}$
$=280\pm30$
$=250,310$

したがって,$y\geqq7500$ となる $x$ の範囲は $250\leqq x\leqq310$ となるので,最も安い価格は 250 円となる。

・・・ソタチ

〔2〕(1)

(I)

$Q_3-Q_1$ を四分位範囲という。47都道府県において,$Q_1$ はデータのうち小さい方から 12 番目であり,$Q_3$ は大きいほうから 12 番目である。

小学生数は散布図の黒丸を縦軸の方向で見る。データの小さい方から 12 番目は 550 人の近くにあり,大きい方から 12 番目は 550 と 600 の間にある。

同様に,外国人数(白丸)を見ると,データの小さい方から 12 番目はおよそ 50 人で,大きい方から 12 番目はおよそ 150 人である。

したがって,小学生数と外国人数の四分位範囲を比べると,外国人数の四分位範囲の方が大きい。よって,(I)は誤り。

(II)

データの最大値から最小値を引いた値を範囲という。

旅券取得者数は散布図を横軸の方向で見る。最大値は 500 人と 550 人の間にあり,最小値は 100 人と 150 人の間にある。

一方で,外国人数(白丸)は散布図を縦軸の方向でみる。最大値はおよそ 250 人で,最小値は 0 人と 50 人の間にある。

したがって,旅券取得者数と外国人数の範囲を比べると,旅券取得者数の範囲の方が大きい。よって,(II)は正しい。

(III)

散布図より,旅券取得者数と小学生数の間に相関はほとんどないと言える。一方で,旅券取得者数と外国人数の間には正の相関があると言える。したがって,旅券取得者数と外国人数の相関係数の方が大きい。よって,(III)は誤り。

正解は⑤

・・・ツ

〔2〕(2)

$\bar{x}=\cfrac{1}{n}(x_1f_1+x_2f_2+x_3f_3+x_4f_4+\cdots+x_kf_k)$

また,階級の幅を $h$ として

$x_2=x_1h$,$x_3=x_1+2h$,$x_4=x_1+3h$,$x_k=x_1+(k-1)h$

とすると

$\bar{x}=\cfrac{1}{n}\{x_1f_1+(x_1+h)f_2+(x_1+2h)f_3+(x_1+3h)f_4+\cdots+(x_1+(k-1)h)f_k\}$
$=\cfrac{1}{n}\{x_1(f_1+f_2+f_3+f_4+\cdots+f_k)+h(f_2+2f_3+3f_4+\cdots+(k-1)f_k)\}$

ここで,$f_1+f_2+f_3+f_4+\cdots+f_k$ は度数の合計だから,$n$ に等しい。よって

$=x_1+\cfrac{h}{n}\{f_2+2f_3+3f_4+\cdots+(k-1)f_k\}$

・・・テ

次に,図2のヒストグラムより,それぞれの度数は,4,25,14,3,1 である。また階級値 $x_1$ を求めると

$x_1=\cfrac{50+150}{2}=100$ 

さらに,47 都道府県のデータであることから $n=47$ であり,階級の幅は $h=150-50=100$ である。

これらを式に代入すると

$\bar{x}=100+\cfrac{100}{47}(25+2\times14+3\times3+4\times1)$
$=100+\cfrac{100}{47}\times66$
$=100+\cfrac{6600}{47}$
$\fallingdotseq100+140.4$
$\fallingdotseq240$

・・・トナニ

〔2〕(3)

$s^2=\cfrac{1}{n}\{(x_1-\bar{x})^2+(x_2-\bar{x})^2f_2+\cdots+(x_k-\bar{x})^2f_k\}$
$=\cfrac{1}{n}\{({x_1}^2-2x_1\bar{x}+(\bar{x})^2)f_1+({x_2}^2-2x_2\bar{x}+(\bar{x})^2)f_2+\cdots+({x_k}^2-2x_k\bar{x}+(\bar{x})^2)f_k\}$
$=\cfrac{1}{n}\{({x_1}^2f_1+{x_2}^2f_2+\cdots+{x_k}^2f_k)-2\bar{x}(x_1f_1+x_2f_2+\cdots+x_kf_k)+(\bar{x})^2\times(f_1+f_2+\cdots+f_k)\}$

ここで $x_1f_1+x_2f_2+\cdots+x_kf_k$ は,(階級値)×(度数)の合計であり,これはデータの合計と一致する。また,データの合計は(平均)×(データの個数)で表すことができるから

$=\cfrac{1}{n}({x_1}^2f_1+{x_2}^2f_2+\cdots+{x_k}^2f_k)-2\bar{x}\times n\bar{x}+(\bar{x})^2\times n\}$

・・・ヌ,ネ

さらに,式を変形すると

$=\cfrac{1}{n}({x_1}^2f_1+{x_2}^2f_2+\cdots+{x_k}^2f_k)-2(\bar{x})^2+(\bar{x})^2$
$=\cfrac{1}{n}({x_1}^2f_1+{x_2}^2f_2+\cdots+{x_k}^2f_k)-(\bar{x})^2$ ・・・・・・①

・・・ノ

$\bar{x}=240$ として,①に代入すると

$s^2=\cfrac{1}{47}(100^2\times4+200^2\times25+300^2\times14+400^2\times3+500^2\times1)-240^2$
$=\cfrac{10000}{47}(1^2\times4+2^2\times25+3^2\times14+4^2\times3+5^2\times1)-57600$
$=\cfrac{10000}{47}\times303-57600$
$\fallingdotseq64468-57600$
$=6868$

よって,③が最も近い。

・・・ハ

問題文

第2問 (必答問題)

〔1〕 花子さんと太郎さんのクラスでは,文化祭でたこ焼き店を出店することになった。二人は 1 皿あたりの価格をいくらにするかを検討している。次の表は,過去の文化祭でのたこ焼き店の売り上げデータから,1 皿あたりの価格と売り上げ数の関係をまとめたものである。

$\def\arraystretch{1.25}\begin{array}{|c|c|c|c|}\hline \sf{一皿あたりの価格(円)}&200&250&300\\\hline\sf{売り上げ数(皿)}&200&150&100\\\hline\end{array}$

(1) まず,二人は,上の表から,1 皿あたりの価格が 50 円上がると売り上げ数が 50 皿減ると考えて,売り上げ数が 1 皿あたりの価格の 1 次関数で表されると仮定した。このとき,1 皿あたりの価格を $x$ 円とおくと,売り上げ数は

$\boxed{\sf{アイウ}}-x$ ・・・・・・①

と表される。 

(2) 次に,二人は,利益の求め方について考えた。

花子:利益は,売り上げ金額から必要な経費を引けば求められるよ。
太郎:売り上げ金額は,1 皿あたりの価格と売り上げ数の積で求まるね。
花子:必要な経費は,たこ焼き用器具の賃貸料と材料費の合計だね。材料費は,売り上げ数と 1 皿あたりの材料費の積になるね。

二人は,次の三つの条件のもとで,1 皿あたりの価格 $x$ を用いて利益を表すことにした。

(条件1) 1 皿あたりの価格が $x$ 円のときの売り上げ数として①を用いる。
(条件2) 材料は,①により得られる売り上げ数に必要な分量だけ仕入れる。
(条件3) 1 皿あたりの材料費は 160 円である。たこ焼き用器具の賃貸料は 6000 円である。材料費とたこ焼き用器具の賃貸料以外の経費はない。

利益を $y$ 円とおく。$y$ を $x$ の式で表すと

$y=-x^2+\boxed{\sf{エオカ}}-\boxed{\sf{キ}}\times10000$ ・・・・・・②

である。 

(3) 太郎さんは利益を最大にしたいと考えた。② を用いて考えると,利益が最大になるのは 1 皿あたりの価格が,$\boxed{\sf{クケコ}}$ 円のときであり,そのときの利益は,$\boxed{\sf{サシスセ}}$ 円である。

(4) 花子さんは,利益を 7500 円以上となるようにしつつ,できるだけ安い価格で提供したいと考えた。②を用いて考えると,利益が 7500 円以上となる 1 皿あたりの価格のうち,最も安い価格は $\boxed{\sf{ソタチ}}$ 円となる。

〔2〕 総務省が実施している国勢調査では都道府県ごとの総人口が調べられており,その内訳として日本人人口と外国人人口が公表されている。また,外務省では旅券(パスポート)を取得した人数を都道府県ごとに公表している。加えて,文部科学省では都道府県ごとの小学校に在籍する児童数を公表している。

そこで, 47 都道府県の,人口 1 万人あたりの外国人人口(以下,外国人数),人口 1 万人あたりの小学校児童数(以下,小学生数),また,日本人 1 万人あたりの旅券を取得した人数(以下,旅券取得者数)を,それぞれ計算した。

(1) 図1は,2010 年における 47 都道府県の,旅券取得者数(横軸) と小学生数(縦軸) の関係を黒丸で,また,旅券取得者数(横軸) と外国人数(縦軸)の関係を白丸で表した散布図である。

図1 2010年における,旅券取得者数と小学生数の散布図(黒丸),旅券取得者数と外国人数の散布図(白丸)
(出典:外務省,文部科学省および総務省の Web ページにより作成) 

次の (I), (II), (III) は図1の散布図に関する記述である。

(I) 小学生数の四分位範囲は,外国人数の四分位範囲より大きい。
(II) 旅券取得者数の範囲は,外国人数の範囲より大きい。
(III) 旅券取得者数と小学生数の相関係数は,旅券取得者数と外国人数の相関係数より大きい。

(I),(II),(III) の正誤の組合せとして正しいものは $\boxed{\boxed{\sf{ツ}}}$ である。

$\boxed{\boxed{\text{ツ}}}$ の解答群

(2) 一般に,度数分布表

が与えられていて,各階級に含まれるデータの値がすべてその階級値に等しいと仮定すると,平均値 $\bar{x}$ は

$\bar{x}=\cfrac{1}{n}(x_1f_1+x_2f_2+x_3f_3+x_4f_4+\cdots+x_kf_k)$

で求めることができる。さらに階級の幅が一定で,その値が $h$ のときは

$x_2=x_1+h$,$x_3=x_1+2h$,$x_4=x_1+3h$,$\cdots$,$x_k=x_1+(k-1)h$

に注意すると 

$\bar{x}=\boxed{\boxed{\sf{テ}}}$

と変形できる。 

$\boxed{\boxed{\text{テ}}}$ については,最も適当なものを,次の⓪~④のうちから一つ選べ。

⓪ $\cfrac{x_1}{n}(f_1+f_2+f_3+f_4+\cdots+f_n)$
① $\cfrac{h}{n}(f_1+2f_2+3f_3+4f_4+\cdots+kf_k)$
② $x_1+\cfrac{h}{n}(f_2+f_3+f_4+\cdots+f_k)$
③ $x_1+\cfrac{h}{n}\{f_2+2f_3+3f_4+\cdots+(k-1)f_k\}$
④ $\cfrac{1}{2}(f_1+f_k)x_1-\cfrac{1}{2}(f_1+kf_k)$

図2は,2008年における 47 都道府県の旅券取得者数のヒストグラムである。なお,ヒストグラムの各階級の区間は,左側の数値を含み,右側の数値を含まない。

図2 2008年における旅券取得者数のヒストグラム
(出典:外務省の Web ページにより作成) 

図2のヒストグラムに関して,各階級に含まれるデータの値がすべてその階級値に等しいと仮定する。このとき,平均値 $\bar{x}$ は小数第1位を四捨五入すると $\boxed{\sf{トナニ}}$ である。 

(3) 一般に,度数分布表

が与えられていて,各階級に含まれるデータの値がすべてその階級値に等しいと仮定すると,分散 $s^2$ は

$s^2=\cfrac{1}{n}\Big\{(x_1-\bar{x})^2f_1+(x_2-\bar{x})^2f_2+\cdots+(x_k-\bar{x})^2f_k\Big\}$

で求めることができる。さらに $s^2$ は

$s^2=\cfrac{1}{n}\Big\{({x_1}^2f_1+{x_2}^2f_2+\cdots+{x_k}^2f_k)-2\bar{x}\times\boxed{\boxed{\sf{ヌ}}}+(\bar{x})^2\times\boxed{\boxed{\sf{ネ}}}\Big\}$

と変形できるので

$s^2=\cfrac{1}{n}({x_1}^2f_1+{x_2}^2f_2+\cdots+{x_k}^2f_k)-\boxed{\boxed{\sf{ノ}}}$ ・・・①

である。

$\boxed{\boxed{\text{ヌ}}}$~$\boxed{\boxed{\text{ノ}}}$ の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい。) 

⓪ $n$ ① $n^2$ ② $\bar{x}$
③ $n\bar{x}$ ④ $2n\bar{x}$ ⑤ $n^2\bar{x}$
⑥ $(\bar{x})^2$ ⑦ $n(\bar{x})^2$ ⑧ $2n(\bar{x})^2$
⑨ $3n(\bar{x})^2$

図3は,図2を再掲したヒストグラムである。

図3 2008年における旅券取得者数のヒストグラム
(出典:外務省の Web ページにより作成)

図3のヒストグラムに関して,各階級に含まれるデータの値がすべてその階級値に等しいと仮定すると,平均値 $\bar{x}$ は (2) で求めた $\boxed{\text{トナニ}}$ である。$\boxed{\text{トナニ}}$ の値と式①を用いると,分散 $s^2$は,$\boxed{\boxed{\sf{ハ}}}$ である。

$\boxed{\boxed{\text{ハ}}}$ については,最も近いものを,次の⓪~⑦のうちから一つ選べ。

⓪ 3900 ① 4900 ② 5900
③ 6900 ④ 7900 ⑤ 8900
⑥ 9900 ⑦ 10900

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