【スマホで読む・わかりやすい】共通テスト数学IA2021第2日程【解説・正解・問題】

1 2 3 4 5

第5問 正解

ア 5 イ,ウ,エ 2,6,7 オ 1
カ 2 キ 2 ク,ケコ 2,15
サシ 15 ス,セソ 3,15
タ,チ 4,5 ツ,テ 5,3

(1)


上の図より,OH と OS はともに円 O の半径だから,円 O が点 S を通り,半直線 ZX と半直線 ZY の両方に接する円であることを示すには,OH = OS が成り立つことを示せばよい。

・・・ア

DG // HS より △ZDG ∽ △ZHS だから

DG : HS = ZD : ZH

・・・イ,ウ,エ

また,DC // HO より △ZDC ∽ △ZHO だから

DC : HO = ZD : ZH

・・・オ

よって,DG : HS = DC : HO となる。

ここで,3 点 S,O,H が一直線上にない場合には,∠CDG = ∠OHS であるので,△CDG と △OHS との関係に着目すると,CD = CG より OH = OS であることが分かる。

・・・カ


なお,3点 S,O,H が一直線上にある場合,HS は半直線 ZX の垂線となるので,それと平行な DG も,半直線 ZX の垂線となる。

点 G は円 C 上の点だから,DG は円の直径である。したがって,DG = 2DC となり,DG : HS = DC : HO より OH = OS であることがわかる。

・・・キ

(2)

IJ = $x$ とすると,三平方の定理より

$x^2+2^2=8^2$
$x^2=64-4=60$
$x=\sqrt{60}=2\sqrt{15}$

したがって

IJ = $2\sqrt{15}$

・・・ク,ケコ

方べきの定理より

LM・LK = $\text{LS}^2$

ここで,LS の長さを求めると

$\triangle\text{ZIO}_2$ ∽ $\triangle\text{ZJO}_1$

また,$\text{O}_1\text{O}_2=5+3=8$ だから

$\text{ZO}_2:\text{ZO}_2+8=3:5$
$5\text{ZO}_2=3(\text{ZO}_2+8)$
$5\text{ZO}_2=3\text{ZO}_2+24$
$2\text{ZO}_2=24$
$\text{ZO}_2=12$

また

$\text{ZI}:\text{ZI}+2\sqrt{15}=3:5$
$5\text{ZI}=3(\text{ZI}+2\sqrt{15})$
$5\text{ZI}=3\text{ZI}+6\sqrt{15}$
$2\text{ZI}=6\sqrt{15}$
$\text{ZI}=3\sqrt{15}$

・・・ス,セソ

よって,$\triangle\text{ZIO}_2$ は辺の長さが $\text{ZI}=3\sqrt{15}$,$\text{IO}_2=3$,$\text{ZO}_2=12$ の三角形であることが分かる。

これを用いて,他の相似の関係にある三角形の辺の長さを求ると良い。

ここで,求めたいものは LS であったことを踏まえて

$\triangle\text{ZIO}_2$ ∽ $\triangle\text{ZSL}$ より

$\text{ZI}:3=\text{ZS}:\text{LS}$
$\text{ZI}:3=\text{ZO}_2+3:\text{LS}$
$3\sqrt{15}:3=12+3:\text{LS}$
$3\sqrt{15}:3=15:\text{LS}$
$3\sqrt{15}:3=15:\text{LS}$
$3\sqrt{15}\cdot\text{LS}=3\times15$
$\sqrt{15}\cdot\text{LS}=15$
$\text{LS}=\cfrac{15}{\sqrt{15}}$
$=\cfrac{15\sqrt{15}}{15}$
$=\sqrt{15}$

したがって

$\text{LS}^2=15$

・・・サシ

また,直線 LK と直線 $\ell$ との交点を N とし,直線 LS と半直線 ZX の交点を T とすると
$\triangle\text{ZIO}_2$ ∽ $\triangle\text{ZKO}_1$ より

$\text{ZI}:\text{ZK}=3:5$
$\text{ZK}=\cfrac{5}{3}\times\text{ZI}$
$=\cfrac{5}{3}\times3\sqrt{15}=5\sqrt{15}$

また,$\triangle\text{ZIO}_2$ ∽ $\triangle\text{ZST}$ より

$\text{ZO}_2:\text{ZT}=3:\text{ST}$

ST = LS より

$12:\text{ZT}=3:\sqrt{15}$
$\text{ZT}=\cfrac{12\sqrt{15}}{3}=4\sqrt{15}$


メネラウスの定理より

$\cfrac{\text{LN}}{\text{NK}}\times\cfrac{5\sqrt{15}}{4\sqrt{15}}\times\cfrac{1}{1}=1$
$\cfrac{\text{LN}}{\text{NK}}=\cfrac{4}{5}$

・・・タチ

よって,LN : NK = 4 :5 である。

さらに,メネラウスの定理を用いて

TK = $5\sqrt{15}-4\sqrt{15}=\sqrt{15}$ より

$\cfrac{4\sqrt{15}}{\sqrt{15}}\times\cfrac{9}{4}\times\cfrac{\text{NS}}{\text{SZ}}=1$
$\cfrac{\text{NS}}{\text{SZ}}=\cfrac{1}{9}$
$\text{SN}=\cfrac{1}{9}\times\text{SZ}$
$\text{SN}=\cfrac{1}{9}(\text{ZO}_2+3)$
$=\cfrac{1}{9}\times15$
$=\cfrac{5}{3}$

・・・ツテ

問題文

第3問~第5問は,いずれか2問を選択し,解答しなさい。 

第5問 (選択問題)

点 Z を端点とする半直線 ZX と半直線 ZY があり,0° < ∠XZY < 90° とする。また,0° < ∠SZX < ∠XZY かつ 0° < ∠SZY < ∠XZY を満たす点 S をとる。点 S を通り,半直線 ZX と半直線 ZY の両方に接する円を作図したい。

円 O を,次の(Step 1)~(Step 5)の手順で作図する。

手順

(Step 1) ∠XZY の二等分線 $\ell$ 上に点 C をとり,下図のように半直線 ZX と半直線 ZY の両方に接する円 C を作図する。また,円 C と半直線 ZX との接点を D,半直線 ZY との接点を E とする。
(Step 2) 円 C と直線 ZS との交点の一つを G とする。
(Step 3) 半直線 ZX 上に点 H を DG//HS を満たすようにとる。
(Step 4) 点 H を通り,半直線 ZX に垂直な直線を引き,$\ell$ との交点を O とする。
(Step 5) 点 O を中心とする半径 OH の円 O をかく。 

参考図 

(1) (Step 1)~(Step 5)の手順で作図した円 O が求める円であることは,次の構想に基づいて下のように説明できる。

構想 

円 O が点 S を通り,半直線 ZX と半直線 ZY の両方に接する円であることを示すには,OH = $\boxed{\boxed{\sf{ア}}}$が成り立つことを示せばよい。

作図の手順より,△ZDG と △ZHS との関係,および △ZDC と △ZHO との 関係に着目すると

DG:$\boxed{\boxed{\sf{イ}}}$ = $\boxed{\boxed{\sf{ウ}}}$:$\boxed{\boxed{\sf{エ}}}$
DC:$\boxed{\boxed{\sf{オ}}}$ = $\boxed{\boxed{\text{ウ}}}$:$\boxed{\boxed{\text{エ}}}$

であるから,DG:$\boxed{\boxed{\text{イ}}}$ = DC:$\boxed{\boxed{\text{オ}}}$となる。

ここで,3 点 S,O,H が一直線上にない場合は,∠CDG = ∠$\boxed{\boxed{\sf{カ}}}$ であるので,△CDG と △$\boxed{\boxed{\text{カ}}}$ との関係に着目すると,CD = CG より OH = $\boxed{\boxed{\text{ア}}}$ であることがわかる。

なお,3 点 S,O,H が一直線上にある場合は,DG = $\boxed{\sf{キ}}$ DC となり,DG:$\boxed{\boxed{\text{イ}}}$ = DC:$\boxed{\boxed{\text{オ}}}$ より OH = $\boxed{\boxed{\text{ア}}}$ であることがわかる。

$\boxed{\boxed{\text{ア}}}$~$\boxed{\boxed{\text{オ}}}$ の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい。) 

⓪ DH ① HO ② HS
③ OD ④ OG ⑤ OS
⑥ ZD ⑦ ZH ⑧ ZO
⑨ ZS

$\boxed{\boxed{\text{カ}}}$ の解答群

⓪ OHD ① OHG ② OHS
③ ZDS ④ ZHG ⑤ ZHS
⑥ ZOS ⑦ ZCG

(2) 点 S を通り,半直線 ZX と半直線 ZX の両方に接する円は二つ作図できる。特に,点 S が ∠XZY の二等分線 $\ell$ 上にある場合を考える。半径が大きい方の円の中心を $\text{O}_1$ とし,半径が小さい方の円の中心を $\text{O}_2$ とする。また,円 $\text{O}_2$ と半直線 ZX が接する点を I とする。円 $\text{O}_1$ と半直線 ZY が接する点を J とし,円 $\text{O}_1$ と半直線 ZX が接する点を K とする。

作図をした結果,円 $\text{O}_1$ の半径は 5,円 $\text{O}_2$ の半径は 3 であったとする。このとき,IJ = $\boxed{\sf{ク}}\sqrt{\boxed{\sf{ケコ}}}$ である。さらに,円 $\text{O}_1$ と円 $\text{O}_2$ の接点 S における共通接線と半直線 ZY との交点を L とし,直線 LK と円 $\text{O}_1$ との交点で点 K とは異なる点を M とすると

LM・LK = $\boxed{\sf{サシ}}$

である。

また,ZI = $\boxed{\sf{ス}}\sqrt{\boxed{\sf{セソ}}}$ であるので,直線 LK と直線 $\ell$ との交点を N とすると

$\cfrac{\text{LN}}{\text{NK}}=\cfrac{\boxed{\sf{タ}}}{\boxed{\sf{チ}}}$,$\text{SN}=\cfrac{\boxed{\sf{ツ}}}{\boxed{\sf{テ}}}$

である。 

1 2 3 4 5