【スマホで読む・わかりやすい】共通テスト数学IA2022追試【解説・正解・問題】

1 2 3 4 5

第3問 正解

ア 4 イウ 10 エ,オ 1, 6

カ,キ 1,3 ク,ケ 1,3

コ 1 サ,シ 5,9 ス,セ 2, 3

ソタ,チツ 13, 18

テ 0 ト 0

ナニ,ヌネ 11, 18

(1)

出た目の合計が 10 のとき,$10\div6=1\cdots4$ となるので,$A=4$ となるのは 4 または 10 の場合である。

・・・ア,イウ

出た目の合計が 4 になるさいころの組合せは

(1,3),(2,2),(3,1)

の 3 通り。

出た目の合計が 10 になるさいころの組合せは

(4,6),(5,5),(6,4)

の 3 通り。

したがって,$A=4$ となる確率は

$\cfrac{3+3}{6^2}=\cfrac{6}{36}=\cfrac{1}{6}$

・・・エ,オ

さらに,$A=5$ となるのは 5 または 11 の場合である。

出た目の合計が 5 になる組合せは

(1,4),(2,3),(3,2),(4,1)・・・4 通り

出た目の合計が 11 になる組合せは

(5,6),(6,5)・・・2 通り

また,6 で割るのだから,余りが 6 になることはない。

よって,$A\geqq4$ となる確率は

$\cfrac{3+3+4+2}{6^2}=\cfrac{12}{36}=\cfrac{1}{3}$

・・・カ,キ

(2)

問題文に「この条件のもとでは」とあるので,まずは条件付き確率を考えてみる。

まず,1 回目に 5 が出る確率は $\cfrac{1}{6}$ である。

次に 2 回目を投げ,$A\geqq4$ となるのは,出た目の合計が 10 または 11 のときである。このとき組合せは

(5,5),(5,6)・・・2 通り

よって,$A\geqq4$ となる条件付き確率は

$\cfrac{\space\cfrac{1}{6}\times\cfrac{2}{6}\space}{\cfrac{1}{6}}=\cfrac{\cancel{\space\cfrac{1}{6}}\times\cfrac{2}{6}\space}{\cancel{\cfrac{1}{6}}}=\cfrac{1}{3}$

・・・ク,ケ

ここで計算を見直してみると良い。1 回目に 5 が出た状態を全事象として考えれば,2 回目に 5 か 6 が出れば良いのだから,単純に

$\cfrac{2}{6}=\cfrac{1}{3}$

で良いことが分かる。

逆に考えれば,$A\geqq4$ にならない確率は $\cfrac{2}{3}$ だから,$A\geqq4$ にならない確率の方が高い。したがって,1 回目に 5 が出たのなら 2 回目はふらない方が良い。

次に 1 回目に投げたさいころの目が 5 以外の場合を考える。$A\geqq4$ となるのは

1 回目が 1 のとき,2 回目が 3 または 4

1 回目が 2 のとき,2 回目が 2 または 3

1 回目が 3 のとき,2 回目が 1 または 2

1 回目が 4 のとき,2 回目が 1 または 6

1 回目が 6 のとき,2 回目が 4 または 5

となり,いずれの場合も 2 回目を投げたときに $A\geqq4$ となる確率は $\cfrac{1}{3}$ である。

よって,1 回目が 4 または 5 のときは 2 回目を投げない方が良い。また,1 回目が 6 のときは 2 回目を投げずに終了すると,6 で割った余りは 0 になってしまうので,2 回目を投げた方が良いことになる。

したがって,1 回目に投げたさいころの目を 6 で割った余りが 3 以下のときのみ,2 回目を投げると良い。

・・・コ

念のため付け加えておくが,ここでは 2 回目のさいころをふるかどうかについて考えているだけであり,その後もう一度さいころをふって得点を決定することについては考えていない。

(3)

1 回目に 3 が出て,2 回目を投げない場合,$A=3$ である。そして,さいころをもう 1 回投げ,出た目が 3 以上ならば得点なしとなる。

さいころの目が 3 以上となるのは 3, 4, 5, 6 の 4 通りだから,求める条件付き確率は,(2)をふまて

$\cfrac{4}{6}=\cfrac{2}{3}$

・・・ス,セ

次に,2 回目を投げる場合を考える。

2 回目に 1 が出る確率は $\cfrac{1}{6}$ であり,$A=4$ となる。そして,さいころの目が 4, 5, 6 の 3 通りのとき得点なしとなるので

$\cfrac{1}{6}\times\cfrac{3}{6}=\cfrac{3}{36}$

2 回目に 2 が出たときは $A=5$ となり,さいころの目が 5, 6 の 2 通りのとき得点なしとなるので

$\cfrac{1}{6}\times\cfrac{2}{6}=\cfrac{2}{36}$

2 回目に 3 が出たときは $A=0$ となり,さいころの目が 1, 2, 3, 4, 5, 6 の 6 通りのとき得点なしとなるので

$\cfrac{1}{6}\times\cfrac{6}{6}=\cfrac{6}{36}$

2 回目に 4 が出たときは $A=1$ となり,さいころの目が 1, 2, 3, 4, 5, 6 の 6 通りのとき得点なしとなるので

$\cfrac{1}{6}\times\cfrac{6}{6}=\cfrac{6}{36}$

2 回目に 5 が出たときは $A=2$ となり,さいころの目が 2, 3, 4, 5, 6 の 5 通りのとき得点なしとなるので

$\cfrac{1}{6}\times\cfrac{5}{6}=\cfrac{5}{36}$

2 回目に 6 が出たときは $A=3$ となり,さいころの目が 3, 4, 5, 6 の 4 通りのとき得点なしとなるので

$\cfrac{1}{6}\times\cfrac{4}{6}=\cfrac{4}{36}$

したがって,求める条件付き確率は

$\cfrac{3+2+6+6+5+4}{36}=\cfrac{26}{36}=\cfrac{13}{18}$

・・・ソタ,チツ

ここで $\cfrac{2}{3}$ と $\cfrac{13}{18}$ を比べると,$\cfrac{2}{3}=\cfrac{12}{18}$ だから

$\cfrac{2}{3}<\cfrac{13}{18}$

である。

したがって,1 回目に投げたさいころの目が 3 であったときは,2 回目を投げない方が得点なしとなる確率は小さい。

・・・テ

さらに 1 回目に投げたさいころの目が 3 以外の場合についても考える。

まず,2 回目を投げない場合を考えると

$\begin{matrix}\textsf{1回目}&A&\textsf{得点なしとなるさいころの目}\\1&1&1,2,3,4,5,6\\2&2&2,3,4,5,6\\3&3&3,4,5,6\\4&4&4,5,6\\5&5&5,6\\6&0&1,2,3,4,5,6\end{matrix}$

求める条件付き確率は,それぞれ

$\cfrac{6}{6},\cfrac{5}{6},\cfrac{4}{6},\cfrac{3}{6},\cfrac{2}{6},\cfrac{6}{6}$

次に,2 回目を投げる場合を考える。

・1 回目が 1 のとき

$\begin{matrix}\textsf{2回目}&A&\textsf{得点なしとなるさいころの目}\\1&2&2,3,4,5,6\\2&3&3,4,5,6\\3&4&4,5,6\\4&5&5,6\\5&0&1,2,3,4,5,6\\6&1&1,2,3,4,5,6\end{matrix}$

$\cfrac{5+4+3+2+6+6}{36}=\cfrac{26}{36}$

・1 回目が 2 のとき

$\begin{matrix}\textsf{2回目}&A&\textsf{得点なしとなるさいころの目}\\1&3&3,4,5,6\\2&4&4,5,6\\3&5&5,6\\4&0&1,2,3,4,5,6\\5&1&1,2,3,4,5,6\\6&2&2,3,4,5,6\end{matrix}$

$\cfrac{4+3+2+6+6+5}{36}=\cfrac{26}{36}$

この辺りまできたところで,いずれの場合でも $A$ は 0 から 6 まですべて出現するので,結局 1 回目が何であろうと,確率は $\cfrac{13}{18}$ であることに気づく。

2 回目を投げない場合の確率はそれぞれ

$\cfrac{18}{18},\cfrac{15}{18},\cfrac{12}{18},\cfrac{9}{18},\cfrac{6}{18},\cfrac{18}{18}$

であり,$A\leqq2$ のとき,2 回目を投げない方が得点なしになる確率が高いので,2 回目を投げた方が良い。

したがって,1 回目に投げたさいころの目を 6 で割った余りが 2 以下のときのみ,2 回目を投げる。

・・・ト

この戦略にもとづいて,1 回目が 1, 2, 6 のときは 2 回目を投げず,3, 4, 5 のときは 2 回目を投げるとする。

これまで求めた確率は 1 回目を全事象として考えているので,得点なしとなる確率を求める場合には 1 回目のそれぞれの目が出る確率が $\cfrac{1}{6}$ であることを忘れないように注意する。

$\cfrac{1}{6}\times\cfrac{13+13+12+9+6+13}{18}$

$=\cfrac{66}{6\times18}=\cfrac{11}{18}$

・・・ナニ,ヌネ

問題文

第3問~第5問は,いずれか2問を選択し,解答しなさい。

第3問

花子さんと太郎さんは,得点に応じた景品を一つもらえる,さいころを使った 次のゲームを行う。ただし,得点なしの場合は景品をもらえない。

ゲームのルール

・最初にさいころを 1 回投げる。

・さいころを 1 回投げた後に,続けて 2 回目を投げるかそれとも 1 回で終えて 2 回目を投げないかを,自分で決めることができる。

・2 回目を投げた場合は,出た目の合計を 6 で割った余りを $A$ とする。2 回目を投げなかった場合は,1 回目に出た目を 6 で割った余りを $A$ とする。

・$A$ が決まった後に,さいころをもう 1 回投げ,出た目が $A$ 未満の場合は $A$ を得点とし,出た目が $A$ 以上のときは得点なしとする。

(1) 1 回目に投げたさいころの目にかかわらず 2 回目を投げる場合を考える。 $A=4$ となるのは出た目の合計が $\boxed{\textsf{ア}}$ または $\boxed{\textsf{イウ}}$ の場合であるから,$A=4$ となる確率は $\cfrac{\enspace\boxed{\textsf{エ}}\enspace}{\boxed{\textsf{オ}}}$ である。また,$A\geqq4$ となる確率は $\cfrac{\enspace\boxed{\textsf{カ}}\enspace}{\boxed{\textsf{キ}}}$ である。

(2) 花子さんは 4 点以上の景品が欲しいと思い,$A\geqq4$ となる確率が最大となるような戦略を考えた。

例えば,さいころを 1 回投げたところ,出た目は 5 であったとする。この条件のもとでは,2 回目を投げない場合は確実に $A\geqq4$ となるが,2 回目を投げると $A\geqq4$ となる確率は $\cfrac{\enspace\boxed{\textsf{ク}}\enspace}{\boxed{\textsf{ケ}}}$ である。よって,この条件のもとでは 2 回目を投げない方が $A\geqq4$ となる確率は大きくなる。

1 回目に出た目が 5 以外の場合も,このように 2 回目を投げない場合と投げる場合を比較すると,花子さんの戦略は次のようになる。

花子さんの戦略

1 回目に投げたさいころの目を 6 で割った余りが $\boxed{\boxed{\textsf{コ}}}$ のときのみ,2 回目を投げる。

1 回目に投げたさいころの目が 5 以外の場合も考えてみると,いずれの場合も 2 回目を投げたときに $A\geqq4$ となる確率は $\cfrac{\enspace\boxed{\text{ク}}\enspace}{\boxed{\text{ケ}}}$ である。このことから,花子さんの戦略のもとで $A\geqq4$ となる確率は $\cfrac{\enspace\boxed{\textsf{サ}}\enspace}{\boxed{\textsf{シ}}}$ であり,この確率は $\cfrac{\enspace\boxed{\text{カ}}\enspace}{\boxed{\text{キ}}}$ より大きくなる。

$\boxed{\boxed{\text{コ}}}$ の解答群

$\text{\textcircled 0}$ 2 以下 ① 3 以下 ② 4 以下

③ 2 以上 ④ 3 以上 ⑤ 4 以上

(3) 太郎さんは,どの景品でもよいからもらいたいと思い,得点なしとなる確率が最小となるような戦略を考えた。

例えば,さいころを 1 回投げたところ,出た目は 3 であったとする。この条件のもとでは,2 回目を投げない場合,得点なしとなる確率は $\cfrac{\enspace\boxed{\textsf{ス}}\enspace}{\boxed{\textsf{セ}}}$ であ

り,2 回目を投げる場合,得点なしとなる確率は $\cfrac{\enspace\boxed{\textsf{ソタ}}\enspace}{\boxed{\textsf{チツ}}}$ である。よって,1 回目に投げたさいころの目が 3 であったときは,$\boxed{\boxed{\textsf{テ}}}$。

1 回目に投げたさいころの目が 3 以外の場合についても考えてみると,太郎さんの戦略は次のようになる。

太郎さんの戦略

1 回目に投げたさいころの目を 6 で割った余りが $\boxed{\boxed{\textsf{ト}}}$ のときのみ,2 回目を投げる。

この戦略のもとで太郎さんが得点なしとなる確率は $\cfrac{\enspace\boxed{\textsf{ナニ}}\enspace}{\boxed{\textsf{ヌネ}}}$ であり,この確率は,1 回目に投げたさいころの目にかかわらず 2 回目を投げる場合における得点なしとなる確率より小さくなる。

$\boxed{\boxed{\text{テ}}}$ の解答群

$\text{\textcircled 0}$ 2 回目を投げない方が得点なしとなる確率は小さい

① 2 回目を投げた方が得点なしとなる確率は小さい

② 2 回目を投げても投げなくても得点なしとなる確率は変わらない

$\boxed{\boxed{\text{ト}}}$ の解答群

$\text{\textcircled 0}$ 2 以下 ① 3 以下 ② 4 以下

③ 2 以上 ④ 3 以上 ⑤ 4 以上

1 2 3 4 5